花のうた

日記

わたしの祖先

2023.11.11

 

江國香織の「きらきらひかる」を読んでた。読んでた、というか、少しだけ目を通した、というか。「きらきらひかる」の物語が始まって、わずか一頁、主人公の笑子の視点で夫婦の幸せな生活が綴られて、そして落とされる一文、

 

でも、すぐに寒くなってしまう。

 

これになんだか「うわ~っ!」としてしまって、今これを書いている。

 

私が最初に江國香織を読んだのは十年以上前の事で、当時のわたしは学習塾の講師に進められて「つめたいよるに」を読んでいた。ずっと愛読している「神様のボート」や「きらきらひかる」を手に取ったのはもう少し後の事で、でもいつから読んでいるとか、そういうのは憶えてるし、ずっと同じ本が本棚に存在している。

 

もとい昔から読み親しんでいる作家なので、わたしの文章からは江國香織の気配がするらしい。わたしとしてみると慣れ過ぎてるのと自分の文章の癖がいまいちわからないので、自覚はあるけどどういうところが、というのは言いづらい、みたいな感じでいる。

 

江國香織の気配がするわたしの文章についてはフォロワーとわたしとの文章をめぐる魂となりてのくだり(?)が一番面白かったし嬉しかったので一回貼ります。

 

フォロワーと「魂となりて」していた話 https://togetter.com/li/1888769 #Togetter @togetter_jpより 

 

これは既に嬉しいんだけど、それで、じゃあ前提の、わたしがさせているらしい江國香織の気配ってやつはなんなんだ?っていう、そこの話。わたしは今まで自分がそれっぽいと言われるからそうなんだと思うばかりで、あの絵画的な文章が果たして書けているのかとかは懐疑的で、でも今日、さっきの一文、あれで「うわ~っ!」ってしてしまった。わたしだと思ったから。

 

以前に書いた小説(カプなし)の冒頭を乗せてみるんだけど、

 

ヨージが文学部に進むと決めた時、一番応援してくれたのはハルカだった。他は全員一度反対して、考え直せと成績表や模試結果を見せながら諭して、それでも結局後の成績表や模試結果を見てまあ好きにすればいい、と言ってくれた。ハルカは、最初から頑張ってと言ってくれた。だけどいちばん初めには、こう言った。
「ヨージの人生を変えてしまった」

 

この、文章の色が変わる瞬間?みたいな、それは勿論「きらきらひかる」の、ふわふわしていた気持ちに満たされていたのに急に手足が冷たくなるみたいな、そういう、あの繊細な世界の鮮明な色の変わり具合は無いんだけど、それでもわたしの文章って江國香織の気配するな!?とちょっと思うには十分な気がした。

 

色々とわたしも書いているからこっちの方が…!と思うんだけど、カプもの日記に載せたくないし、創作アカウントも一応おおっぴらにはしてないので…。

 

なんだかすごい嬉しくなっちゃったので日記に書いたりした!最初はエッセイ書く練習にかしこまって書いてたのにこんなんなっちゃった。でも今日ははなまるです。本読むか小説書くかしたいな~!